シャドーイング学習にはマイナス意見も。効果なしは事実？

シャドーイング学習にはマイナス意見も。効果なしは事実？

 
学生時代から試験を目的とし文法を中心に勉強してきた日本人は、読めば理解できるけれどリスニングだけで意味の理解までたどり着くことを困難としています。音知識が深まる学習方法でもあるシャドーイング学習で効果が得られない理由についてお伝えします。
 

シャドーイングで躓く人

 
英語音声を追いかけるように発話していくシャドーイングは、語彙や音知識が増えるという利点だけではなく、日本語が関与しない英語回路の形成、情報の処理力アップも図れるため、リスニングとスピーキングに大きく影響を与える学習方法になります。
 
シャドーイング学習を効果的に活用する人がいる一方で、取り組んでもなかなか成果を感じることが出来ずに、本当に効果があるのかといった疑問を抱く方も少なくありません。
 
そもそもシャドーイングは、どの英語レベルでも効果を存分に得ることが出来る学習ではありません。文法や発音の基礎力があることがシャドーイングを行うために必要な条件となります。
 
速度についていけない、呂律が回らないといった、シャドーイングのやり方自体についていくことが困難である方、聞いても些細な音の違いをキャッチできない、スクリプトを読んでも全くもって意味が理解できないといった基礎力が不足している初級レベルの方にとっては、難易度が高い学習方法となってしまい、取り組んでも上達する実感が湧かず挫折してしまう要因になってしまうのです。
 

音を言葉として認識するための基礎学習

 
知らない音というのは雑音やBGMにしか感じることができません。
この状態でいくらシャドーイング学習を行っても、流れる音声は言葉として認識されないため、ただ英語が流れているなといったレベルで終わってしまいます。
そして、音声を必死で追いかけようと何となくで音声を真似していては、誤った音知識が増えてしまうリスクもあります。
 
そのため、単語単体の正確な音知識、文章によって現れる音声変化といった発音への基礎知識を蓄える学習から始めることが大切です。
 

まとめ

 
シャドーイング学習は英語レベルをアップさせるために優れた学習方法でもあります。
上手に活用することで、TOEICやTOEFLといった英語民間試験や実用的な英語習得のための学習にも役立てることが出来ます。
ですが、他の英語学習と同様で、適切なレベル、正しい進め方で取り組まなくては効果の期待はできません。シャドーイング学習を行う際にも、しっかりと自己レベルを分析し、むやみやたらに効果的と言われる学習方法ではなく、能力向上につながる正しい手順を踏んで学習に取り組むことが必要です。