ディクテーション英語学習法は、どの能力が強化される？

ディクテーション英語学習法は、どの能力が強化される？

 
優れた学習法として人気の高いシャドーイングですが、もう一つ評価され紹介される頻度が高いのがディクテーションです。音声を聞き文字に起こしていく英語学習法のディクテーションですが、どの能力強化につながるのか改めて簡単に紹介していきます。
 

聞き取りからのライティングでの課題

 
音声を聞いて文字を書き起こしていくディクテーションですが、この工程で日本人が苦手としているポイントについて、まずは見ていきましょう。
 
学生時代から文法中心の英語学習を行ってきた方は、英語の聞き取りで苦戦することが多くなります。文章になるとリエゾンやリダクションといった音声変化が起きるため、視覚で捉えていたスペルと実際の音声が異なることで、知っている単語でも聞き取れないという状況が起こります。
 
また、日本語に一度変換する日本語英語を用いて英語を解釈している方は、スピードに付いていけない、内容が記憶に残らないといった問題を抱える原因となり、リスニングだけではなく、Listening／Speaking／Reading／Writing英語4技能において克服しなければならない課題となっています。
 
そして、ライティングスキルの問題点について。
ディクテーションは聞いた音声を書き出す学習方法になりますが、実際に英語をアウトプットするシーンでは、お手本はなく、自身で伝えたいことを考え英語を構築していかなくてはなりません。しかし、英語の構築に苦手意識を抱き難しいと感じている日本人は多く、スペルミスよりも英文法構築が課題となっている方も少なくありません。
 

ディクテーションの利点

 
英語の音声を聞いて書き出すディクテーション学習を行うことで、音を捉える力がアップするだけではなく、視覚（文字）と聴覚（音）のギャップを埋めることにもなるため、読めるけれども聞き取れない語彙の解消につながります。
 
そして、書きだすことでスペルの正確性も上がり、記憶が定着しやすいといったメリットがありますが、さらに誤魔化しが効かなくなるため、できている部分、できない部分が明確になります。スコアが取れているから、正答できているといった理由で目を背けていたり、かすんでいた弱点と向き合うきっかけになるため、自身の英語力向上に結び付いていきます。
 

まとめ

 
ディクテーション学習は、日本人が苦手とし曖昧にしている事柄を浮き彫りにさせ、穴を埋めるために役立つ勉強方法です。英語力向上のためには、新たな知識を取り込むばかりでなく、弱点を克服することも大切になりますので、自身の能力を見つめなおす手段としても活用すると良いでしょう。