IELTS勉強法・TOEFL勉強法
IELTS Study Tips・TOEFL Study Tips
目次
海外大学留学とは、海外の大学や大学院に進学・卒業することを目的とした留学のことです。
海外を基盤にした生活を送りながら大学に通うことになるため、英語をはじめとした外語力を習得し、現地で求められるレベルの成績をとる必要があります。卒業後には、留学によって取得した学位や資格を活かすことによって、海外就職や国際的なビジネスにおけるキャリアアップを狙うことができます。
海外の大学の教育体制には、日本と異なる部分が複数あります。代表的な点では、イギリスやオーストラリアなどの国では大学が3年制であることが挙げられます。4年制が主流のアメリカでも、年間の学期を4つに分割する制度が導入されているなど、国や地域ごとに特色があります。興味のある大学が自分の希望する条件と一致しているかどうか、改めて確認しておきましょう。
また、もう一点重要なところでは入学時期も国によって異なります。それに合わせて入学申請などの締切日も変わってきますので、早めのチェックと準備が必要です。
海外大学への進学に最も大切なのは、進学したいという熱意そのものです。海外大学は「入学するのは簡単である」と言われる通り、入試に学力試験がないことが一般的で、進学のハードル自体はあまり高くありません。しかし、甘い気持ちで進学してしまった人に立ちはだかるのが、「卒業するまでが難しい」という現実です。
ここでは、海外進学が向いている人と向いていない人の特徴をそれぞれご紹介します。
・自分のやるべきことに責任を持てる
・時間やタスクの管理が得意
・ハードな期間を乗り越えられる忍耐力がある
・やると決めたら諦めない
・外国語を勉強することが好きである
・自分とは異なる文化を受け入れられる
・英語でも臆さず議論ができる
いかがでしょうか?全体を通して、「勉強への意欲が高く、ストイックな学生」という学生像が浮かんでくるのではないでしょうか。海外大学進学後に留学生活を成功させる人の多くは、これらの条件を満たしています。やはり、自分のやりたいと思ったことをやり抜く力が備わっていることは前提条件ですね。
・自分に甘い
・タイムマネジメントが苦手
・コツコツ努力することができない
・議論の場で意見を言うことができない
・勉強よりも遊びやアルバイトを優先したい
海外の大学は、大学の授業前後で自主学習をしていないと授業についていくことが難しいです。困っている際にチューターや先輩などに助けてもらえることがあるといえども、やはり自主的に勉強する意欲がある人でなければ卒業は難しいのが現実です。海外大学に進学する目的や、進学後の目標がしっかりと固まっているのかを、いま一度自分自身で見つめ直してみましょう。
前述した通り、地域によってシステムに違いがあるため、海外大学進学への準備スケジュールは人によって異なります。今回は、アメリカとイギリスを例として、サンプルの入学前スケジュールをご紹介します。
・アメリカ9月入学の場合
1〜3月
出願
3月
高校卒業
3〜5月
合否発表
8〜9月
①大学入学
②コミカレ入学→大学へ編入
③大学附属の語学コース入学→1年後に学部進学
・イギリス9月入学の場合
前年度9月〜1月
出願
3月
高校卒業
〜3月末
合否発表
8〜9月
①英語コース入学→1年後にファウンデーションコース進学→1年後に学部進学(高校卒業の2年後に学部進学のケース)
②ファウンデーションコース入学→1年後に学部進学(高校卒業の1年後に学部進学のケース)
以上はあくまでも例ですので、進学先の条件や自分自身の現在の状況を整理した上で、自分なりのプランを立てる必要があります。
海外大学への進学ルートは大きく分けて5つに分かれます。進学準備を始めた時期や、現在の英語力、また進学を希望する先の国の条件などによって可能なルートは異なります。
現在の状況を整理して、自分に最も適しているルートを見つけましょう。
日本の高校を卒業した後は、自身の英語力によって、直接大学入学と条件付き入学の2種類の進学方法があります。
まず直接入学とは、その名の通り卒業後に直接学部へ進学する方法です。すでに学部の授業を受けるための英語力のレベルがある方や、志望する学部で必要とされている基礎知識がある方におすすめのルートです。
大学ごとに求められる英語力のレベルや内申点(GPA)は異なりますが、以下が目安の基準になっています。
英語力:TOEFL 61~80(アメリカなど)、 IELTS6.0〜6.5(イギリスやオーストラリアなど)
GPA: 3.0以上(大学のレベルによって異なるので確認が必要)
もう一つの手段である条件付き入学とは、英語力以外の合格条件をすべて満たしている留学生に対する仮入学のシステムです。志望する大学に附属している英語コースで英語を勉強し、一定のレベルに達した時点で学部への入学が正式に許可されます。英語でエッセイを書くことや、コミュニケーションをとることに不安を感じている方におすすめですが、英語コースに入るためにも英語力の制限がありますので、事前に英語の勉強が必須となります。
英語コースへの入学基準の目安は以下になります。
英語力:TOEFL 61以上(アメリカやカナダなど)、 IELTS5.5以上(イギリスやオーストラリアなど)
GPA: 3.0以上(大学のレベルによって異なるので確認が必要)
イギリスやオーストラリアの一部の大学では、ファウンデーションコースと呼ばれる1年間の学部入学準備のためのコースを修了する必要があります。ファウンデーションコースは、現地学生と留学生の知識や能力の差を埋める目的で設けられているため、多くの留学生が履修することを推奨されます。
ファウンデーションコースでは、学部での専門的な学びの土台(例として、経済学部系ならエコノミクスや会計など)の勉強をはじめとして、学部で必要なパソコンスキル、エッセイの書き方、プレゼンの仕方、リサーチスタディの進め方など、短期間で学部進学への基礎能力が身につけられるようにプログラムされています。
日本の大学から海外大学への編入は、事実上可能です。しかし、その際に最も重要になるのが在学していた日本の大学での成績です。編入先の大学によって異なる条件が設けられていますが、目指している大学が有名校である場合は自ずと高い成績が要求されます。
また、日本の大学で取得した単位を海外大学の単位として移行できるかどうかは、その大学や学部によって異なります。また、多くの場合は入学許可を得たあとの認定申請によって単位変換の可否がわかるため、入学はできたものの想定よりも認定された単位が少なかったという場合も少なくありません。このような場合、計画していた卒業時期よりも遅れてしまうということもあるので、準備やリサーチはしっかりと進めておいた方が良いでしょう。
海外大学進学を希望しているものの、英語力に不安がある方も多いですよね。そのような方の進学ルートとしてみられるのが、現地や他の英語圏の国で語学学校に通い、必要な英語スキルを身につけてくるという手段です。ほとんどの語学学校は入学に際しての英語レベルの条件を課さないので、現在の英語能力の高さを問わず入学することができます。また、TOEFLやIELTSといった英語試験対策コースがある語学学校も多いため、大学進学に必要な英語能力証明に関してもばっちり対策された勉強が可能です。
目指している大学がある国で語学学校に通う方も多いですが、リーズナブルかつ授業の質が高いと有名な国の語学学校に通うこともできます。例えば、東南アジアに位置するフィリピンのセブ島、地中海に面したマルタ島などが有名です。これらの国は語学学校の数が多く、授業スタイルやカリキュラムも学校によってさまざまなので、よく調べて自分の目標に適した学校を見つけましょう。
既に日本の大学に在籍している方であれば、大学の提携先の大学へ交換留学するチャンスがあります。交換留学では、通常半年〜1年半程度の滞在が目安期間であり、その間留学先で取得した単位を日本の大学に換算することができます。
メリットとしては、在学中の大学の学費で留学できるため比較的安価で済むことや、留学のために休学する必要がなく卒業時期に遅れが出ないことが挙げられます。一方で、大学の提携先の地域や大学のみしか選択肢がないことや、日本での就職活動の時期に支障が出てしまうことなどのデメリットもあります。
交換留学を目指す方は、現在在学している大学で十分な成績を残しており、なおかつ海外での授業を英語で受けられる程度のレベルの語学力を持っている必要があるでしょう。また、交換留学を検討している大学のカリキュラムや評価基準を入念に調べておくなど、早めの準備が必要です。
海外大学の入試は、日本の受験のスタイルとまったく異なり、一発勝負のようなテストはほとんど存在しません。そのため、海外大学へ進学したい方は国別の入試対策を把握し、早めに対策をしておく必要があります。
ここでは海外大学の入試に必要な対策を、大きく分けて4つご紹介します。
英語圏の海外大学へ進学を希望するのであれば、学校の授業外でも英語の勉強は必須です。
特に卒業後の直接入学を狙うのであれば、高校卒業時点までに高い英語力を有している必要があります。海外大学進学時の英語力証明で受験する試験を基準にすると、学部進学にはTOEFLであれば 61~80、 IELTSであれば6.0〜6.5(英検に換算すると準1級〜1級程度)のスコアが必要です。これはあくまでも合格ラインなので、実際の講義で必要とされる英語レベルはさらに高くなります。
学部入学後、いざ講義を受けてみたら何もわからなかったということがないように、英語対策はできる限り早く始めておきましょう。
日本の多くの高校では、文法やリーディングの勉強に時間を割いていますので、学外ではリスニング、ライティング、スピーキングの練習も行っておきましょう。
日本の大学と海外の大学の違いまとめ!学費や入学・卒業の方法と課題の量は?
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多くの海外大学では、高校の成績証明書の提出が必須となっています。この成績証明書は、入学可否を判断する際の評価において最も重要視されています。日本では5段階評価が一般的ですが、海外ではGPAという成績基準が用いられる場合があります。出願時にGPA換算を求められる大学を志望するのであれば、条件に達することができるよう継続して好成績を残すようにしましょう。
また、アメリカやカナダ、イギリスの大学であれば、成績だけではなく課外活動も重要視されます。部活動でやっていたスポーツや各分野の研究、ボランティアなど、課外活動の種類は多岐に渡ります。進学希望先が何を重視しているのかを調べて、早めに行動しておくことをおすすめします。
一般的に、共通テストの受験は必須ではない国が多いです。
例えば、アメリカではSATやACTといった科目試験が任意となったほか、SATは年に7回実施され、受験回数の制限がありません。イギリス、カナダ、オーストラリアのような留学人気国でも、学力試験の代わりとして高校の成績証を提出します。いずれの国でも、日本のような一発勝負の受験形式はほとんどとらないということですね。
しかしながら、入試に際してテストを導入してる大学も存在しますので、自分の希望する大学の入試システムはしっかりと確認しておきましょう。
一部の大学では、入試でエッセイや自己ポートフォリオ、パーソナルステイトメント(志望理由書)の提出が求められます。
いずれも丁寧な言葉遣いの英語(エッセイであればアカデミックライティングのルールに従う必要性あり)で書く必要がありますので、早めにエッセイ対策をしておいた方が良いでしょう。
エッセイ対策としては、自分で書いたものを学校の英語担当の先生やALTの先生、もしくは英語塾の先生などに添削してもらう方法が最も効果的です。
海外留学を検討していると、留学生たちの実際の感想が気になりますよね。海外留学には、実際に行った人しかわからないメリットがたくさんあります。その一方で、デメリットがあることも事実です。デメリットのなかには、事前の準備で避けられることもたくさんありますので、今のうちに知っておくと早めの対策ができます。
ここでは、実際に留学を経験した日本人学生の体験をもとに、リアルなメリットとデメリットの声をご紹介します。
国内、国外問わず「責任感がある」「リーダーシップがある」「グローバルな視野を持っている」「主体的である」などは、企業に求められる人材の特徴ですよね。海外留学生活は、これらの面を磨くにうってつけの機会です。
ここでは、海外大学に進学した際のメリットを、いくつかのポイントに分けてご紹介します。
・英語をはじめとした外語力が身に付く
・国際的な経験をもとに視野が広がる
・異文化への理解を深められる
・コミュニケーション能力が身につく
・行動力や積極性が身につく
・グローバルな人脈を広げられる
・自分の自信につながる
・海外移住への足掛かりとなる
・日本企業から一目置かれる存在になる
ご紹介したとおり、海外留学は企業や社会が求める人材像になれる成長の場です。臆することなくさまざまなことに挑戦しながら、コツコツと努力を積み重ねていきましょう。
海外留学にはメリットがたくさんあるとご紹介しましたが、いいことばかりではないことが現実です。ここでは、海外留学経験者が感じるデメリットもご紹介します。
・語学力が伸び悩む
・授業についていけず、卒業ができない
・就職活動に乗り遅れてしまう
・海外の環境に馴染めず、孤独感を感じる
・想定よりも出費がかさんでしまう
いかがでしょうか。
海外留学にデメリットを感じる主な理由としては、英語力の不足から現地での生活や学業に支障が出てしまうことが多いです。留学の機会を満足できるものにするためには、継続的にコツコツと努力しておくことの重要性が伝わりますよね。渡航後の挫折を防ぐため、事前の準備は入念に行いましょう。
ここまで海外大学の情報をいくつかお伝えしましたが、実際に行くとなると知っておきたいのがビザや費用など、現実的な問題ですよね。
ここでは、海外大学進学に必要となる学生ビザの基本情報や、学費や生活費といった金銭面についてご紹介します。
ビザとは「入国許可証」のようなものですが、学生として海外に長期滞在する際は、その国の「学生ビザ」が必要です。長期留学をする学生の健康状態や留学費用の支払い能力などを基準に、その国に滞在しても良いかを判断された上でビザが発行されます。
学生ビザに関しては国ごとにルールが異なり、英語やその国の言語に不安があるとビザ発行の手続き上でトラブルが発生してしまう場合があります。国ごとにビザ発行のサポートを行うエージェントもいますので、困ったら利用しましょう。
大学の学費は、国や大学によって大きく差があります。
例えば、ドイツの大学はほとんどが学費が無料ですが、アメリカでは州立大学で年間約10,440ドル(日本円およそ148万)、私立大学では約11,890ドル(日本円およそ169万)程度がかかると言われています。また、大学が公立であるか、私立であるかによっても大きく差があります。いずれも大学によってまちまちなので、あくまで参考程度の情報と思ってください。
学費に関して、一概にこうであると断定できる情報はありませんので、気になる大学の候補をいくつか選んでおき、それぞれの条件をしっかり確認した上で比較しましょう。
生活費は、住む国、地域の物価に大きく依存します。
一般的に物価が高いイメージを持たれるアメリカやイギリスでも、郊外や田舎であれば物価、家賃、交通費などの負担が都心に比べて軽く済みます。食事は自炊やローカルフードを食べるようにする、一緒に住むルームメイトを見つける、自転車やバスを利用するなど、出費を減らす生活を心がけましょう。
また、都心部やキャンパスが集まるエリアでは、住居探しに苦労する場合があります。下調べがないまま契約してしまうと、家賃が高額になったり、キャンパスから離れた所に住むことになってしまうというトラブルのもとになりますので、気をつけてください。
日本学生支援機構(JASSO)や各財団では、海外進学する大学生が利用できる奨学金制度を提供しています。加えて、留学先の大学に、留学生でも応募できる奨学金制度がある場合もあります。
いずれの手段であっても、成績、課外活動の経歴、応募時の小論文の出来などを基準に選抜されますので、高校生の間から各分野に力を入れておきましょう。
いかがだったでしょうか。この記事では海外大学留学に関する情報をさまざまな側面からご紹介しました。
海外に留学しにいくことは決して簡単なことではありませんが、困難を乗り越えた先はたくさんの楽しみや成長があります。
海外留学への興味を持っている方が、この記事をきっかけに前向きに検討してくれることを願っております。十分な準備をして、充実した留学ライフをお過ごしください!
Kre25
日本の高校を卒業した後、オーストラリアの大学に正規留学生として進学しました。 その経験を活かし、現海外大学や英語能力試験に関する記事を執筆しています。純ジャパならではの英語学習に対する困難を経験してきたので、読者の方の目線に立った記事づくりを心掛けております。