TOEIC勉強法
TOEIC Study Tips
目次
まずはTOEICパート1ではどのような問題が出題されるのかを紹介します。
出題傾向を理解し、対策することでスコアアップにつなげていきましょう。
パート1は写真描写問題と言われています。
1枚の写真についてAからDの4つの英文が流れるので、写真の様子を適切に描写している英文を1つ選ぶという問題です。
問題用紙には写真のみ印刷されていて、英文は音声で流れます。
パート1はディレクションの他にサンプル問題もあるので、練習をしてから本番に臨むことができます。
パート1の問題数は6問で、1問あたりの時間は25秒です。
スコア600点までをめざすのであれば半分、600点以上をめざすのであれば全問正解を目標に対策していきましょう。
パート1は写真の様子を適切に描写している英文を選ぶというシンプルな出題ですが、その中にもいくつかのパターンがあります。
ここでは写真に写っているものから、「1人の人物写真」「2人以上の人物写真」「風景写真」の3つのパターンに分け、それぞれの解き方のコツを紹介するので、勉強の際の参考にしてみてください。
1つめのパターンは人物が1人だけ写っている写真です。
その人物について、
The man is talking on the phone.(男性が電話で話しています。)
などのような英語の音声が流れます。
この場合は写っている人物について「誰が(男性か女性か)」「どこで」「何をしている」かに注目しましょう。
特に動作に注目しながらどのような英文が読まれるか想像してみると選びやすいです。
人物が2人以上になると、押さえておくべき情報量が1人の時より多くなります。
流れてくる英文は例えば、
One of the women is wearing glasses.(女性のうちの1人はメガネを身につけています。)
The women are talking to each other.(女性はお互いに話しています。)
などになります。
この場合も人物が行う動作に注目すると正解にたどり着きやすいですが、人物が複数いるので、主語にもしっかりと注目する必要があります。
写真を見たときに、「2人の共通点」「2人の相違点」「2人の位置関係」のついての情報をつかむようにしておくと英文の正誤が判別しやすくなります。
出題数は少ないですが、人物が写っていない写真が出題されることがあります。
この場合はどこに注目すればよいかを定めるのが難しいので難易度が少し上がります。
まずはいちばん目立っているものの状態に注目してみましょう。また「もの」と「もの」との位置関係にも気をつけておきましょう。
パート1の英文は短文ですが、短い英文の中にも得点アップにつながるコツがあります。
問題を解くときに覚えておいて欲しいコツを4つ紹介します。
選択肢の中には「car」と「cart」など似ている単語が使われていることがあります。
これはパート1でよくあるひっかけのパターンです。
よく出題される似た発音の単語は次の通りです。
copy(コピー) | coffee(コーヒー) |
fold(折る) | cold(寒い・冷たい) |
right(右) | light(左・光) |
work(働く) | walk(歩く) |
ride(乗る) | write(書く) |
floor(床) | flower(花) |
train(電車) | rain(雨) |
これらの単語だけに注目すると聞き分けるのは難しいですが、以下の2つの文を見てください。
The woman is drinking coffee.
The woman is taking a copy.
上記の例からわかるように、前後の語句に注目すると聞き分けられます。
音の似ている名詞であれば、その前にある動詞がヒントになるので、しっかり聞くようにしましょう。
TOEICのリスニングでは、英文は一度しか聞くことができません。
一度で正解にたどり着けばいいですが、そうもいかない場合もあります。
そういうときは消去法で正解を選びましょう。
消去法で選ぶときのコツは次の2つです。
・描かれていないものについて話しているものを省く。
・聴きながら「違う」の度合いを考え、迷ったときは微妙なもの(可能性のあるもの)を残す。
風景の写真なのに、人物について描写されているものなどはすぐに判断できると思います。
判断に迷ったときはは自分のなかで可能性の低そうなものから除いていき、残ったものを選んでみましょう。
パート1の最初にはディレクションがあり、その後サンプル問題が出題されます。
この間にパート1の写真にすべて目を通しておきましょう。
ディレクションは毎回同じなので、問題形式を把握していればていねいに聞く必要はありません。
ゆっくり写真に目を通し、人物の人数、人物の動作、写真に写っているもの、ものや人の位置関係などを把握しておきましょう。
このとき、リーディングなど他のセクションの問題を解くと不正行為になるので、その点は気をつけておきましょう。
TOEICパート1では現在進行形の受け身が引っかけとしてよく選択肢の1つになっています。
人物が主語の場合、人物の動作を現在進行形で表します
それに似ている表現として、ものの描写も現在進行形の受け身で表されることがあります。
例えば、きれいに片付いている部屋(人物なし)の写真があったとして、
The room is being cleaned.(部屋は掃除されています。)
という英文が読まれたとしたら、これは選んではいけません。
現在進行形の受け身は、「今ちょうどされている様子」を表します。
The room is being cleaned. という英文であれば、部屋の中に掃除をしている人が写っている必要があります。
受け身の進行形が出てきたときは、その動作主が写真に載っているかを確認するようにしましょう。
TOEFLのパート1のスコアアップのために何から勉強していけばいいのかわからない。
そう思った人はここで紹介している4つの方法に取り組んでみましょう。
おすすめの勉強法の1つめは「単語・文法の復習」です。
写真に写っているものを英語で何というかがわからなければ、正しい選択肢を選ぶことができなくなります。
語彙力をまず優先して身につけていきましょう。
以下によく使用される名詞と動詞を10個ずつ紹介します。
名詞 | cabinet(戸棚) lamppost(街灯) conference room(会議室) fountain(噴水) light fixture(電器) baggage(荷物) beverage(飲み物) dock(波止場) equipment(設備) furniture(家具) |
動詞 | board(乗車する) occupy(占領する) load(積み込む) pour(注ぐ) lean(もたれかかる) overlook(見下ろす) tidy(整頓する) pile up(積み上げる) stack (積む) sweep(掃く) |
また、文法も写真の描写を正しく把握するのに必要です。
先に述べた「現在進行形」と「現在進行形の受け身」以外にも、「There is構文」「受動態」などをよく確認しておきましょう。
おすすめの勉強法の2つめは「シャドーイング」と「ディクテーション」です。
英語がうまく聞き取れない原因は日本語と英語の発音の仕方の違いにあります。
英語には日本語にない、音の変化や音と音のつながりがあります。
また英語特有のリズムや抑揚もあります。
これらを意識するために「シャドーイング」と「ディクテーション」をおすすめします。
「シャドーイング」とは聞こえてきた英語をそのまま同じように真似することです。
同じように読むことでリズムや抑揚、音のつながりなどが理解できるようになります。
「ディクテーション」とは聞こえてきた英語をそのまま書き取ることです。
パート1であれば、選択肢の英文をそのまま書き取る練習をしてみましょう。
簡単なことではありませんが、どちらもリスニング力が上がり、スコアアップにつながるので、毎日少しずつでも行ってみてください。
TOEICの試験では、写真の中のものを表すのに car , tableなどよく知っている単語を使うのではなく、vehicle, furnitureなどいくつかのものをまとめて表現する単語で表現される場合があります。
下にいくつか紹介するので、これらの単語を覚えてスコアアップにつなげましょう。
piano, guitar など | → | musical instrument(楽器) |
cellphone, laptop など | → | device(機器) |
bus, car, train など | → | vehicle(乗り物) |
bag, pen など | → | belongings(持ち物) |
おすすめの勉強法の4つめは「耳を慣らす」です。
パート1に限らず、リスニングのすべてに関して言えることですが、毎日英語を聞いてとにかく耳を慣らすことが大切です。
TOEICのリスニングは1回しか聞くことができないので、1回でどの程度聞き取れるかをチェックしながら聞くようにするとリスニング力が上がります。
毎日10分ずつでもいいので、英語の音声に触れるようにしましょう。
TOEICの勉強用の教材は参考書や問題集、アプリなどいろいろあります。
おすすめのものをいくつか紹介するので、自分に合うものを探し、対策していきましょう。
初心者向けのリスニングの参考書で、パート1~4の学習ポイントがわかりやすくまとめられています。
実際の問題や頻出単語なども収録されており、解説も充実しています。
600点に満たない人でスコアアップを目指しているのであればまずこの1冊で勉強してみましょう。
TOEIC用の単語集の中でも有名なものです。
「金のフレーズ」は1冊あるとTOEIC頻出単語をほとんどカバーでき、他パートの対策にもなります。
「600点レベル」「730点レベル」「860点レベル」とレベル分けされており、目標スコアに応じた勉強ができるようになっています。
英語が全くわからない人、どう勉強していけばいいかわからない人には「銀のフレーズ」がおすすめです。
特急シリーズは、問題の量・質・価格どれもとってもおすすめな問題集です。
たくさん練習できるので、問題にしっかりと慣れることができます。
レベルに応じて以下の3冊から自分に合うものを選んで使ってみましょう。
・「TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2」
初心者向けの1冊です。聞き取りに全く自信がないという人はこちらを使って勉強してみましょう。
・「TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル」
パート1の問題が50問収録されているので、十分に対策することができます。
スコア300点~400点くらいとれる人はこの問題集で勉強してみましょう。
・「TOEIC L&R TEST パート1・2特急 出る問難問240」
スコア700点くらい取れ、800~900点を目指している人にはこちらがおすすめです。
難しい問題が含まれていますが、難問にもしっかりと対策することができます。
TOEICは問題冊子を持ち帰ることができないので、実際の試験に一番近い問題を使って勉強するのであれば、公式問題集を使用しましょう。
本番と同じ難易度の問題で、本番と同じナレーターの音声で練習できます。
模試が2回分収録されています。
現在までに10巻出版されているので、最新版から順に勉強していきましょう。
新形式精選模試シリーズは問題の質が多く、問題数も豊富なので、十分な勉強を積むことができます。
解説もていねいで、必要な語彙などがわかりやすくまとめられているので、初心者でも勉強がしやすいです。
問題を解くだけでなく、シャドーイングやディクテーションにも使ってみましょう。
公式が提供している無料アプリです。
さまざまシチュエーションの音声教材が用意されており、日本語訳や解説もついているので、リスニング対策が十分できます。
便利なフレーズ集やクイズモードなどがあり、インプットや確認など学習の状況に合わせて取り組むことができます。
問題数が多く、毎日継続して問題を解きたいという人におすすめのアプリです。
本番に似た問題が無料でたくさん解け、解説もされています。
レベルごとの単語テストもあるので、目標スコアに合わせた勉強ができ効果的です。
よく知られている英語学習アプリです。
有料アプリですが、学習者にあった問題をAI分析で出題してくれたり、さまざまなTOEIC学習教材をダウンロードでき、充実した学習ができます。
リスニングの音声だけであれば無料で利用できるので、耳慣らしや、ディクテーション、シャドーイングの練習に利用できます。
シンプルな問題が多いパート1は、TOEICの勉強の第一歩としても取り組みやすいパートだと思います。
コツをつかんで対策をしっかりしていけば、高得点、満点も目指せるので、スコアアップをめざして日々の勉強に取り組みましょう。
MIE
大学で英語教育について勉強し、その後20年以上中学校の教員として沢山の生徒に関わってきました。現在は中学校で講師をしつつ、記事執筆活動を行っています。これまでの経験を活かして、読者様のニーズに合ったわかりやすい記事を書いていきたいと思います。