TOEIC勉強法
TOEIC Study Tips
民間の英語能力試験は客観的な英語力を把握できるほか、就職や進学の審査基準としても用いられています。こちらでは、代表的な英語能力試験であるTOEFL・TOEIC・IELTSの違いについてお話しします。
北米をはじめ海外の大学への留学検討者による受験例が多いTOEFLについてお話しします。
TOEFLは「Test Of English as a Foreign Language」の略です。英語圏以外の出身者を対象とした試験であり、世界130カ国以上で認められています。大学の入学審査でスコアが参照されることも多く、留学検討者にとっては受験が必須と言える試験です。
運営はアメリカのNPO団体である「ETS(Educational Testing Service)」です。1964年にスタートして以降、少しずつテスト形式や実施方法が変わっています。日本での事務局は「一般社団法人CIEE国際教育交換協議会」です。
過去には答案用紙に記入する「TOEFL PBT」、専用のコンピューターを用いる「TOEFL CBT」が実施方法として採用されていました。現在は、インターネットを用いる「TOEFL iBT」が主流です。インターネットが使用できない地域限定でTOEFL PBTが実施されています。
TOEFLは「Reading」「Listening」「Speaking」「Writing」の順で各セクションが実施されます。ListeningとSpeakingの間には10分の休憩が設けられます。テスト中はメモが可能です。
各セクションは30点満点で、テスト全体では合計120点満点です。各セクションについてお話しします。
長文の読解問題が出題されます。3~5のパッセージにそれぞれ12~14の問題が出題されます。制限時間は60~100分です。
講義形式の音声と複数人の会話音声が流され、それぞれに問題が出題されます。制限時間は60~90分です。
与えたれた身近な話題について話す問題が2問、質問に解答する問題が2問出題されます。所要時間は20分です。
与えられた身近な話題に関する作文問題が1問、用紙に記載された内容に関する作文問題が1問出題されます。制限時間は30分です。
TOEFLではアカデミックな内容が中心的に出題されます。自分の考えを述べる問題も多いため、一般的な問題解決能力も問われます。
TOEFLのスコアはアメリカ、カナダなど北米の大学へ入学する際の審査基準として広く採用されています。
日本でも英語試験として広く浸透しているTOEICについてお話しします。
TOEICは「Test Of English International Communication」の略です。日本語では「国際コミュニケーション英語能力テスト」と呼称します。英語のコミュニケーション能力を測定するための試験です。
TOEFLと同じく、ETSが開催しています。もともとは1979年に日本経済団体連合会と通商産業省からの要請に応える形で生まれた試験です。現在は世界90カ国において実施されています。
ListeningとReadingによる「TOEIC Listening & Reading Test」、SpeakingとWritingによる「TOEIC Speaking & Writing Tests」、基礎的な英語力を測る「TOEIC Bridge Test」があります。単に「TOEIC」と言う場合は、「TOEIC Listening & Reading Test」を指すのが一般的な認識です。
TOEICは大きく分けて45分間のListening、75分間のReadingで構成されています。解答はすべてマークシート方式です。ListeningとReadingはどちらも495点満点で、テスト全体では990点満点になります。
Listeningセクションは以下の内容で構成されています。
プリントされた写真に関する問題。
流された短い音声に対する応答問題
複数の話者による音声の理解度を問う問題。
単一の話者によるミニトークを聞き、適当な回答を選ぶ問題。
Readingのセクションは以下の内容で構成されています
不完全な短文を完成させる穴埋め問題。
不完全な長文を完成させる穴埋め問題。
印刷された文章を読み、設問に答える問題。
TOEICでは、ビジネスのシチュエーションを想定した内容が中心的に出題されます。店舗での店員とのやりとりやニュース、広告に関する問題もあります。
国内企業への転職・就職の際の評価基準、資格手当の対象としてTOEICのスコアが広く採用されています。
TOEFL、TOEICと並び、世界中で実施されているIELTSについてお話しします。
IELTSは「International English Language Testing System」の略です。ブリティッシュ・カウンシル(英国文化振興会)、IDP Educationによる共同運営で実施されています。2010年には英検を実施している「日本英語検定協会」が共同運営に関わり、日本での窓口となっています。
日本での知名度は低いものの、これまで世界で300万人以上が受験している権威ある試験です。インドや中国、オーストラリアでの受験者数が多くなっています。
大学やその他教育機関に出願するための「Academic Module」と、生活や仕事、移住に関する「General Training Module」の2種があります。
IELTSはListening、Reading、Writing、Speakingの4セクションで構成されています。各セクションは0(非受験者)から9まで0.5刻みのバンドスコアで評価され、テスト全体にも9までのオーバーオールスコアが出されます。
音声を聞き、選択式、もしくは記述式の40問の問題に解答します。基本的な所要時間が30分あるほか、解答を記入する時間として別途10分が与えられます。
プリントされた内容に沿った選択式、もしくは記述式の40問に解答します。制限時間は60分です。
出題されたテーマに沿った作文問題が2題出題されます。制限時間は60分です。
それぞれ内容が違う面接が3セクション行われます。時間は11~14分です。このSpeakingのみ、他のセクションとは別の日に行われます。
Academic Moduleでは、学術誌、新聞などアカデミックな内容が中心です。General Training Moduleでは日常的な話題が中心に出題されます。
Academic Moduleのスコアは英国、オーストラリア、ニュージーランドの大学や大学院で、入学の審査基準となっています。General Training Moduleは英国、オーストラリア、ニュージーランドへの移住、就職を希望する場合に受験が必要です。
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主要な3つの英語試験についてご紹介しました。希望するキャリアや留学する大学・留学先によって受験すべき試験が異なります。進学・就職ルートによって評価対象となる試験を調べ、それぞれに必要な試験対策に取り組んでください。
帰国子女でなくても、留学経験がなくても「完璧な英語」を習得いただけます。
現在の英語力は問いません。まずはお気軽にご相談ください。