元LIBERTY受講生の野口先生が教える英語勉強法
さて、今日はついにVerbの最後、V5についての解説です。Verbだけでも説明すると意外と長い時間がかかりました。
V5は、SVOCをとります。復習になりますが、SVOCとは、主語(S)、Verb(V)、目的語(O)、補語(C)のことですね。
グラマーテーブルのVerbalの表を見ていただければわかるように、この補語(C)には名詞と形容詞が入ります。
名詞=C、形容詞=Cと書いてありますね。
この場合の補語(C)は学術的にいうと、目的格補語といいます。
目的語(O)を説明するのがこの補語(C)です。
目的語(O)の補語(C)だから目的格補語ですね。
この言葉自体は大事ではないので軽く確認していただければ大丈夫です。
たとえば次の例文を見てください。
They called the dog Ponta.
(彼らはその犬をポンタと呼んだ)
Theyが主語(S)、calledがVerb(V)、the dogが目的語(O)、Pontaが補語(C)です。
the dog=Pontaですね。これは簡単ですね。
それで次はどうでしょう。
I want him to be honest.
(彼に正直になってほしい)
Iが主語(S)、wantがVerb(V)、himが目的語(O)、to be honestが補語(C)です。him=to be honestですね。
これは補語(C)が不定詞のパターンです。
グラマーテーブルのVerbalのページを見てください。不定詞は形容詞句になると書いてあります。
つまり、不定詞(=to be honest)も形容詞になるのだから、補語(C)になれるのです。
それでは代表的なV5のグループを順にみてみましょう。
①名詞と形容詞を補語(O)にとるV5
このV5はグラマーテーブルのVerbalのページの「名詞」と「形容詞」を補語(C)にとることができます。
単語の名詞と形容詞は簡単ですね。dogとかcuteとかです。
最初は簡単なもので例文を見ていきましょう。V5にもいろんなバリエーションがあります。
(1)makeグループ
V5のパターンのSVOCのうち、O(目的語)をC(補語)にするという意味になります。
C(補語)にあたる言葉がないと文が完成しません。具体的に考えてみましょう。
No wise bird makes its own nest dirty.
(賢い鳥は自分の巣を汚さない)*ことわざ
ざっくり見てみます。
No birdが主語(S)、makesがVerb(V)、nestが目的語(O)、dirtyが補語(C)です。
nest=dirtyの関係ですね。
We chose Keisuke Honda chairperson of the meeting.
(私たちはケイスケホンダを会議の議長に選んだ)
Weが主語(S)、choseがVerb(V)、Keisuke Hondaが目的語(O)、chairpersonが補語(C)です。
Keisuke Honda=chairpersonの関係ですね。
海外のサッカークラブでも買収するのでしょうか…
They named their dog Happy.
(彼らは犬にハッピーという名前をつけた)
Theyが主語(S)、namedがVerb(V)、their dogが目的語(O)、Happyが補語(C)です。
their dog=Happyの関係ですね。
余談ですが、柴犬はたまに笑うことがあります。
なんだかこちらまでハッピーになりますね。
The news of his injury turned her pale.
(彼がけがをしたと聞いて彼女は青くなった)
The newsが主語(S)、turnedがVerb(V)、herが目的語(O)、paleが補語(C)です。
her=paleの関係となります。
少しずつV5のイメージがつかめてきたでしょうか。どんどん例文を見てみましょう。
Anger drove him blind.
(彼は怒りで目がくらんだ)
Angerが主語(S)、droveがVerb(V)、himが目的語(O)、blindが補語(C)です。
him=blindの関係ですね。
He always leaves everything in order.
(彼はいつも何もかもきちんとしておく)
Heが主語(S)、leaveがVerb(V)、everythingが目的語(O)、in orderが補語(C)です。
everything=in orderの関係となります。
in orderは、前置詞+名詞で形容詞句となり、補語(C)になっています。
形容詞句も形容詞なので補語(C)になれます。
Verbalの表もご確認くださいね。
以上が典型的なV5のmakeグループです。みなさんも学校で習った記憶があるかと思います。
それでは次のグループにいきましょう。
(2)paintグループ
動作の結果生じた状態を意味するVerbです。
O(補語)がなくても文として成立するのが特徴です。
Mr. Johnson painted the fence white.
(ジョンソンさんは柵を白く塗った)
Mr. Johnsonが主語(S)、paintedがVerb(V)、the fenceが目的語(O)、whiteが補語(C)です。
the fence=whiteの関係ですね。
She boiled the egg softly.
(彼女は卵を半熟にゆでた)
Sheが主語(S)、boiledがVerb(V)、the eggが目的語(O)、softが補語(C)です。the egg=softの関係ですね。
ゆで卵はシンプルな料理ですが、ゆで加減は本当に難しいです。
誰かおいしい作り方を知っていたら教えてください…。
僕はどちらかというと塩派です。
She pushed the door open.
(彼女はドアを押し開けた)
Sheが主語(S)、pushedがVerb(V)、the doorが目的語(O)、openが補語(C)です。
the door=open(形容詞)の関係ですね。
実は、この文章はopenを副詞と考えることもできます。その場合には
She pushed open the door.
となります。今回は目的語(O)がthe doorと短いからいいのですが、
長い場合にはShe pushed open the door.の語順の方がよく使われます。
V5のグループをもうひとつ見てみましょう。
(3)thinkグループ
「OをCだと思う」という意味のVerbです。
TOEFLではよく出てきますし、予想しにくい文型になるので苦手な方は多いです。
ぜひ確認してください。to beはたいてい省略されます。
I think him (to be) a great baseball player.
(私は彼を偉大な野球選手だと思っている)
Iが主語(S)、thinkがVerb(V)、himが目的語(O)、a great baseball playerが補語(C)です。
him= a great baseball playerの関係ですね。
ちなみに、
I think he is a great player.
という方が口語的でよく使われます。こちらの方がみなさんも見覚えがあると思います。
どんどんthinkグループの例文を見てみましょう。
I consider his words (to be) very important.
(彼の言葉はとても重要だと考える)
Iが主語(S)、considerがVerb(V)、his wordsが目的語(O)、very importantが補語(C)です。
his words=very importantの関係ですね。
これが受け身になると
His words are considered very important.
となってvery importantがVerbの後に残ります。
最初はものすごく違和感を感じると思いますが、TOEFLではよく出題されるので覚えておきましょう。
②不定詞、現在分詞/過去分詞を補語にとるVerb
V5には不定詞や現在分詞/過去分詞をとるものもあります。
学校で習う文法用語でいうと、使役動詞や知覚動詞です。
使役動詞はmake、have、let、知覚動詞はsee、watch、hearと言えば聞いたことのある方も多いでしょう。
さっそく説明したいのですが、今日は長くなったのでこのぐらいにします。
次回をご期待下さい!