概要

ケンブリッジ大学はイギリスの大学都市とも呼ばれるケンブリッジに所在する、世界で最も歴史のある総合大学のひとつです。設立年は11世紀で、同時期に設立したオックスフォード大学とはよく比較されます。その理由は両校が採用しているカレッジ制度が同じであることや、両校とも常にイギリス国内の大学ランキングでは1・２位を占め、世界大学ランキングでもトップ５の常連であることに起因しています。また、この両校を総称して「オックスブリッジ」とも呼ばれ、その研究成果や卒業生の功績などは世界から常に注目を集め続けています。

参考元：

https://www.gotouniversity.com/university/university-of-cambridge/ranking

キャンパスの特徴として、ケンブリッジ大学は建物が一箇所にまとまっているわけではなく、31の独立したカレッジの総称であることが挙げられます。ケンブリッジに所在する31の大学にはすべて固有の名称があり、それぞれのキャンパス毎に伝統や歴史があります。

イギリスの大学でオックスフォード大学と並ぶ広大な敷地を持ち、学術水準も最高順位であるケンブリッジ大学。本稿ではこの大学院に入学するための手順と必要条件、学費や奨学金の制度まで細かく紐解いて行きます。

【早見表】※学部の入試情報における早見表です。大学院入試は後述情報をご参照ください。

*大学院受験ではなく大学受験における情報です。難易度や費用の目安として参考にしてください。

参考元:

https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/2020/world-ranking#!/page/0/length/25/sort_by/rank/sort_order/asc/cols/stats

大学院で必要とされる英語力

 
ケンブリッジ大学は31のカレッジからなる完全寮生のプログラムを採用しています。全ての学生は学部生・大学院生を問わず、在学期間中は1つのカレッジに所属することになります。学部生・大学院生の入学者選抜もカレッジ毎に行われ、Aレベル試験の成績の他に、一部の学科を除き面接試験も行われます。

また、留学生には各カレッジで設定された英語力のスコアを提示する必要があります。ここではそのボーダーをコース毎にまとめました。

【ケンブリッジ大学院-各学部が提示するボーダースコア一覧-】

参考元:

https://www.graduate.study.cam.ac.uk/courses?ucam-ref=global-header

TOEFLはiBT、IELTSはAcademic moduleのスコアが対象になります。大学院での授業は高度な英語の理解力が必要とされるため、求められるスコアは一部学科を除き、TOEFLは100〜110点、IELTSは7.0〜7.5です。いずれも高いスコアが要求されますが、これはあくまで必要最低点数です。入学後も高い語学力がないと、専門性の非常に高い授業についていけませんので、できる限りボーダーラインギリギリを目指すのではなく、満点に近い点数を狙いましょう。

世界最古の総合大学の一つとして世界中から優秀な人材が集まってくるケンブリッジ大学に入るためには、相応の高い英語力を求められます。しかしその分、入った後に思う存分自分の興味分野を深めることができるでしょう。

出願から合否発表までの流れ

オンラインで出願が可能

近年はオンライン環境も整い、イギリスの多くの大学では出願から合否発表までインターネット上で全てを完結させてしまえることも多いです。ケンブリッジ大学も例外なくオンラインでの出願窓口は完備されており、全ての手続きをインターネット上で終えることが可能です。

ケンブリッジ大学のウェブサイトに用意されている出願フォームにデータ化した必要書類をアップロードすることで出願は完了します。出願を考え始めたら、まずはウェブサイトを確認して、出願の流れを確認するようにしましょう。

出願書類

一般的にコースで必要になる書類は次のとおりです。

・申請料（£65）

・推薦状２部

・学位の証明書（学部のもの　※UKでいう High II.i Honours Degree以上であること）

・履歴書

・英語力の証明書（TOEFLまたはIELTSスコアが求められます）

・カバーレター

・志望動機書（2500字）

注意

・各コースによって必要書類は異なります。必ずご自身で確認しましょう。

・必要となる書類は年度によって変わる場合や、出願が始まってから書類が追加になることもあります。

・必ず書類の作成前と出願前に、各コースのウェブサイトで募集要項を確認しましょう。

英語原文

• Apply using the Applicant Portal

The Apply Now button on the right will take you to the Applicant Portal, where you can create and submit your application and supporting documents, and request references.

An application is only complete when:

• you have submitted your application and supporting documents via the Applicant Portal
• you have paid the £65 application fee
• your referees have provided their references.

If you miss the deadlines specified in this section, you will not be able to submit your application.

A selection of BAS projects is typically advertised each autumn on the BAS website.  Each project will have a named supervisor, university department and deadline for application clearly indicated. In most cases, students will be required to be eligible for UKRI-NERC funding and will only be admitted to start in the following Michaelmas term. Interviews will be held prior to an offer of admission.

• Things You’ll Need

In order to apply for this course you’ll need to think about getting a few things ready before you apply.

• Two academic references
• Transcript
• CV/resume
• Evidence of competence in English
  If required – you can check using our tool
• Covering letter
• Statement of interest (2500 characters)

Gates Cambridge Scholarships

If you wish to be considered for a Gates Cambridge Scholarship you will also need to provide the following:

• Gates Cambridge Reference
• Research Proposal (PhD applicants only)

Expected Academic Standard

Applicants for this course should have achieved a UK High II.i Honours Degree.

If your degree is not from the UK, please check International Qualifications to find the equivalent in your country.

Language Requirement

CAE

Score: Grade A or B (with at least 193 in each individual element) plus a language centre assessment.

CPE

Score: Grade A, B, or C (with at least 200 in each individual element).

参考元：https://www.graduate.study.cam.ac.uk/courses

提出期限

ケンブリッジ大学は３学期制を採用していてすべてのコースで年間3回の入学時期が設けられています。大学院のコースも同じく3度の入学時期があり、1月開始のLent term、4月開始のEster Term、そして10月開始のMichaelmas Termがあります。どの時期に合わせるかにより、提出期限も変わってきます。 また、コースによっては入学時期がMichaelmas Termのみという場合もあるので、自身が受験を考えているコースの入学時期を事前に調べておきましょう。それぞれの主な入試時期はつぎのとおりですが、年によって異なるので必ずご自身で確認しましょう。

① Lent Term (1月5日開始)

• 書類の受付開始日：2019年9月３日
• 書類の提出期限日：2020年10月4日
• 合格発表の期間 ：2020年12月中旬

一部学科においてこの時期から入学を受け付けています。受付期間は約１年あり、提出書類の更新はその期間内であれば認められています。特に英語のスコアなどは最も高いスコアを提示できるため、期間中にスコアが上がれば、オンラインで再度アップロードすることも可能です。

② Easter Term (4月11日開始)

• 書類の受付開始日：2019年9月３日
• 書類の提出期限日：2021年1月14日
• 合格発表の期間 2021年2月中旬

３つのタームの中で提出期間が最も長く、１５ヶ月間の受け入れ期間を設けています。学科によってはこの時期の新規受け入れを行わないコースもありますが、倍率の高いコースほど年間の受け入れ回数も多く設定されています。

③ Michaelmas Term (10月1日開始)

• 書類の受付開始日：2020年9月３日（ex: Sep. 3, 2020 ）
• 書類の提出期限日：2021年1月14日(ex: Jan. 7, 2021）
• 合格発表の期間 ：2021年5月中旬(ex: May. 2021）

ほぼ全ての学部はこのMichaelmas termに属しているため、こちらの期限に合わせての提出種類の準備をすれば確実でしょう。しかしこのタームの開始時に志願する学生が一年で最も多いため、倍率も上がります。希望のコースが他の期間でも受付を行なっている際は併合して応募することも可能なので、他のタームにも合わせて書類を提出しておきましょう。

また、奨学金の申請も出願書類の提出期限と同じタイミングで申請することが可能です。

※各入試時期は異なる可能性があります。必ずご自身で希望する入学時期に合わせた入試期間を確認し、準備しましょう。

参考元：

https://www.graduate.study.cam.ac.uk/application-process/how-do-i-apply

ケンブリッジ大学院の合格率

 
2019年のケンブリッジ大学院の合格率は17.2%です。最難関とされる哲学(Philosophy)のコースでも10%程度なので他の名門校の合格率と比較すると合格率は高い方だと言えるでしょう。

同じくイギリスの難関校とされるオックスフォード大学は10.2%〜35％とされていています。学部によって大きく合格率に差がありますが、アメリカの難関校の合格率は平均して10％を下回るため、数値だけを見るとイギリスや他のヨーロッパの大学は比較的広く門戸が開かれているようにも見えます。

しかし、留学生の割合を見ると実に80%の学生が第一言語を英語とする国の出身であり、日本人の割合はわずか0.4%です。

また、日本人の毎年の受験者数と合格者数の割合はアメリカの他大学と比べ僅差であることから、決して「合格率の割合＝入学難易度」とはならないのが現実です。世界中から多くの優秀な学生が応募するので、早めに、かつ、Admission Officeの目にとまるような内容の自己推薦文等を準備しましょう。

学費と奨学金制度

学費と生活費

在学期間は平均して１年から３年になりますが、選択したコースや、既に取得している学位によって在学期間が短縮されることもあるため、ここでは１年間の留学で必要な金額を紹介します。

コースによって異なりますが、ケンブリッジ大学の授業料は年間でおよそ30,903ポンド（1£＝134円換算: 約414万円）になります。

寮費は年間でおよそ7,200ポンド（約97万円）になります。ここには光熱費や洗濯機の使用料も含まれている場合もあります。学期ごとの換算となる寮もあり、その場合には冬休みなど休暇中の寮費はかかりませんが、荷物も全て撤去する必要があるので、あまり現実的ではないでしょう。

そのほか、大学で必要な書籍代が3,500ドル（約38万円）や生活費（100万円程度）を合わせると約160万円程度になるので、学費と合計すると年間で680万円程度が必要になります。

ケンブリッジは小規模な大学都市であることから、市内の移動はほとんどが徒歩か学生団体が提供する無料の自転車で行えます。

OxBridge Scholarships

学部・大学院生ともに奨学金の申込みはケンブリッジ大学へ出願する際に行うことができます。これはオックスフォード大学と同じでオックスブリッジ奨学金と呼ばれる両校の共産奨学金です。経済的な情報を記載して、条件に該当している学生は毎月1000ポンド以上（13万4000円）の支援を受けることができます。

また、この制度は受験時の成績も加味されるため、オックスブリッジからの奨学金を受けたいのであれば、成績や英語のスコアはなるべく規定点より高い点（ほぼ満点）であることも条件に加えられます。

参考元:

http://www.ox.ac.uk/admissions/graduate/fees-and-funding/fees-funding-and-scholarship-search

また、大学の用意する奨学金は申請すれば必ず給付される制度ではないので、経済的に奨学金が必要な際は日本の機構を利用した方が現実的かもしれません。そのほかの留学に向けた奨学金制度や支給団体については以下のページをご参照ください。

民間組織や公的機関からの奨学金について:

https://www.liberty-e.com/royal-road-of-english/8462/

大学負担の奨学金制度について:

https://www.liberty-e.com/royal-road-of-english/8464/

日本学生支援機構（JASSO）：

https://www.jasso.go.jp/about/information/press/2020030201.html

著名な卒業生

• Charles Robert Darwin（自然科学者 / 1831年 神学博士号（PhD）取得）
• Dame Jane Morris Goodall（霊長類学者・人類学者・国連平和大使/ 1966年 動物行動学博士号（PhD）取得）
• Bertrand Arthur William Russell（哲学者・倫理学者 、/ 1950年 文学博士号（PhD）取得）
• Tilda Swinton（女優／1983年 政治学・社会学士号（BA）取得）

参考元:

https://en.wikipedia.org/wiki/University_of_Cambridge

トリビア

ケンブリッジ大学は31のカレッジから成り立つ大学の総称で、その仕組みはケンブリッジ大学と双璧を成すオックスフォード大学ととてもよく似ています。オックスフォードではそのカレッジの一つであるクライスト・チャーチがとても有名ですが、ケンブリッジ大学にも有名なカレッジがあります。それが「トリニティ・カレッジ」です。

トリニティ・カレッジが有名である大きな理由はその歴代の卒業生達の功績にあります。万有引力を提唱したアイザック・ニュートンを始め、歴史に名を残すさまざまな著名人がケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ出身なのです。

今回はそんなケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジについてご紹介します。

トリニティ・カレッジの魅力と歴史

トリニティ・カレッジはケンブリッジにある31のキャンパスの中で最も広い土地と多額の富をもつといわれています。

その歴史は古く、1545年にヘンリー８世によって、もともとあったマイケル・ハウスとキングス・ホールを併合して設立されました。また、500年に渡る歴史の中で30人以上のノーベル賞受賞者を輩出し、今なお目覚しい躍進を続けています。

キャンパス内には歴史に名を残す功績を遂げた卒業生たちの銅像が至る所に建てられていて、チャペルには哲学者のフランシス・ベーコン、詩人のアルフレッド・テニスン、そして万有引力を提唱したアイザック•ニュートンなど名だたる偉人たちの像があります。

参考元：https://ja.wikipedia.org/wiki/トリニティ・カレッジ_(ケンブリッジ大学)

また、歴史あるその建築も世界から高く評価されていて、オックスフォード大学と同じく、世界のさまざまな有名大学にもトリニティ・カレッジの建築を模したつくりが見受けられます。

観光地としてもとても有名なカレッジなので、ぜひ一度実際に訪れて見ることをお勧めします。この大学に入学したいという気持ちがより高まるでしょう。

まとめ

イギリスではオックスフォード大学と並ぶ最高の教育機関と称されるケンブリッジ大学。世界の大学ランキングでも度々１位を獲得するその学力・研究水準の高さから、名実共に世界一の教育機関であることは揺るぎない事実です。

およそ1000年におよぶ歴史と、世界でも有数の規模をもつキャンパスの広さは大きな魅力で、そこで過ごす時間はあなたの人生に大きな改革をもたらしてくれることでしょう。将来は、世界の歴史に残るような方々と一緒に学ぶことができるかもしれませんね。

是非ともLIBERTYで高度な英語力をつけ、諦めずに合格を目指してください。

ケンブリッジ大学への留学を目指しているみなさんへ

 
ケンブリッジ大学をはじめとする世界のトップ大学への進学は当然簡単ではありませんが、決して不可能ではありません

現在のあなたの目標の点数まで「あと一歩！」というところでしょうか？それとも「まだまだ遠い…」といったところでしょうか？

いずれにしましても正しい方法で英語を勉強していただければ、誰でも問題なく高い英語力を獲得して目標を達成することができます。

なお、本記事に記載されているTOEFLやIELTSの基準スコアを満たさなければ入学対象にもなりません。海外の大学、大学院への進学にはTOEFLやIELTSのスコアを獲得する他にもエッセイや履歴書の用意など出願の準備が必要です。

目標としている大学、大学院への合格を目指すのであれば、まず短期間で確実に必要なスコアの獲得を目指しましょう。

さてLIBERTYでは日本人が苦手とする最大の理由は日本の英語教育にある、と考えております。

日本の「試験対策としての英語教育」では、どれだけ優秀な型でもなかなか英語を使いこなせるようにはなりません。

LIBERTY独自の英語教授法である『グラマーテーブル』では…

①日本語と英語の間にあるギャップを解消し

②英語をマスターするために不可欠な英語の根幹部分を学び

③アカデミックな英語に必要な語彙力、理論構成、レトリック( 言い回し)を体感的に学ぶことができる

…ため、現在の英語力に関係なく短期間で高い英語力を習得することができます。

またLIBERTYでは「試験のための英語」ではなく、「根本的な英語力を高めるための英語」を学ぶことが重要であると考えております。

その理由は主に2つあります。

①TOEFLやIELTSなどの英語試験は単純な試験対策テクニックではスコアが伸びない

一般的なTOEFLやIELTSの対策学校では過去問の分析や試験テクニックでスコアをあげようとしています。

その結果として多少はスコアを上げられるかもしれませんが、それはTOEFL力やIELTS力が上ったというだけであり英語力が上ったわけではありません。

LIBERTYでは過去問対策も当然行いますが、まずは盤石な英語力を身につけ、その結果としてスコアを上げるという逆のアプローチを採っています。

②留学後に使える英語を学ばないと意味がない

試験テクニックを学んだところで、実用的な英語を習得せずに留学をしてしまうと授業についていくことができずに苦労してしまいます。海外の大学や大学院ではただ出席するだけではなく、積極的なディスカッションへの参加やエッセイの提出を求められます。留学してからも通用する英語力を身に付けなければ英語を学ぶ意味はありません。

目標とされている大学や大学院への進学にはまずは高い英語力の獲得が不可欠です。

LIBERTYでは実用的でアカデミックな英語を体感的にわかりやすく教えているため、必ずお役に立てると思います。

よろしければまずは一度無料のカウンセリングにお越しいただいてみてはいかがでしょうか？