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TOEICと英検の違いを徹底比較!スコアの換算方法や受験の目的も解説!

2024/01/24


今回は、英語力を測定する試験として有名なTOEICと英検の違いを徹底解説します。
 
・TOEICと英検の試験内容の違い
・TOEICと英検の難易度
・TOEICと英検のスコア換算
・どちらの試験を受けるべきか
・試験対策方法
これらについて知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
 

TOEICと英検の試験の概要

 

 
まずはTOEICと英検の試験の概要からおさえておきましょう。
 
どのような試験なのか、2つの違いを簡単に解説します。
 

TOEIC

 
TOEICとは、アメリカのテスト開発機関ETSが開発している世界共通の英語の試験です。
 
マークシート方式のテストで、問題は英文のみで構成されています。
 
試験の種類は5つ。
 
1.TOEIC Listening & Reading Test (TOEIC L&R)
2.TOEIC Speaking & Writing Tests (TOEIC S&W)
3.TOEIC Speaking Test
4.TOEIC Bridge Listening & Reading Tests
5.TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests
一般的に受験されるのが『TOEIC Listening & Reading Test』で、TOEIC Bridgeは初級・中級者が対象です。
 
TOEIC L&Rのスコアは990点を満点とし、合否ではなくスコアの数値で評価されます。
 

英検

 
英検は、日本英語検定協会が開発する日本最大級の英語検定試験です。
 
1級から5級までの7つの級があり、4技能(リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング)の能力が測定されます。
 

  5級・4級 3級・準2級・2級・準1級・1級
一次試験 リーディング・リスニング・ライティング リーディング・リスニング・ライティング
二次試験 なし スピーキング

 
5級と4級は一次試験のみで、スピーキングテストは任意で受験可能。
 
3級以上は一次試験と二次試験に分かれ、一次試験はリーディング・リスニング・ライティング、一次試験の合格者は二次試験でスピーキングが実施されます。
 
また結果はスコアではなく、合否による判定です。
 

TOEICと英検の2つの試験の比較した際の違い

 

 
次は、TOEICと英検の違いを以下の4項目で比較していきます。
 
1.受験目的
2.試験形式
3.テスト内容
4.実施回数
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
 

受験目的

 
まずは受験目的の違いについてです。
 
TOEICは英語のコミュニケーション能力を測る試験で、日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定することを目的としています。
 
一方で、英検は日常生活からアカデミック、ビジネスまでの社会で求められる英語力測定を目的とした試験です。
 

TOEICの受験目的 英検の受験目的
日常生活やグローバルビジネス
活きた英語力測定
日常生活やアカデミック、ビジネス
社会で求められる英語力測定

 

試験形式

 
試験形式に関しても、TOEICと英検では違いが見られます。
 
TOEICは全ての受験者が同じ問題を解き、スコアに応じて自分のレベルが評価されます。
 
しかし英検は級ごとに問題が異なり、獲得した点数による合否で結果が決まります。
 

  TOEIC 英検
試験問題 全ての受験者が同じ問題を解く 級ごとに試験問題が異なる
結果 スコアで評価 点数に応じた合否

 

テスト内容

 
TOEICと英検では試験の目的が異なることから、テストの内容も異なります。
 
・単語・文法
・リスニング
・リーディング
・スピーキング
こちらの4点に着目して、違いを比較していきましょう。
 

単語・文法

 
先ほど少しお伝えしましたが、TOEICと英検は試験の形式が異なります。
 
・TOEIC:すべての受験者が同じ問題を解く
・英検:級ごとに試験問題が異なる
英検は級ごとに試験問題が異なるので、そのレベルに応じた単語や文法が出題されるのが特徴です。
 
しかしTOEICは、英語のレベルに関わらず全員が同じ問題に挑みます。
 
そのため、英語初心者にとっては難易度が高いと感じる単語や文法が見受けられるでしょう。
 

リスニング

 
リスニングは、TOEICと英検で問題数や試験時間に大きな違いが見られます。
 
問題数が100問あるTOEICに対して、英検は難易度が高い1級でも41問と少なめです。
 
そのため試験時間にも差が生じ、TOEICは45分間、英検は20分~27分間です。
 
試験内容は下の表の通りで、英検は受験する級に応じて出題される内容が異なる部分があります。
 

※受験する級によって異なる
  TOEIC 英検
問題数 100問 25問~41問(※)
試験時間 45分間 20分間~27分間(※)
内容
  • 写真描写問題
  • 応答問題
  • 会話問題
  • 説明文問題
  • 会話の応答文
  • 会話の内容一致選択
  • イラストの内容一致選択
  • 文の内容一致選択

(※)

 

リーディング

 
またリーディングにおいても、2つの試験で問題数や試験時間が異なります。
 
TOEICではリーディングの問題数が100問、英検は25問~37問です。
 
試験時間もTOEICは75分間と長く設定されていますが、英検は25分間~75分間。このうち.3級以上のレベルはライティングの時間も含まれています。
 

※受験する級によって異なる
  TOEIC 英検
問題数 100問 25問~37問(※)
試験時間 75分間 25分間~75分間(※)
3級以上はライティングの時間も含まれる
内容
  • 短文穴埋め問題
  • 長文穴埋め問題
  • 1つの文書
  • 複数の文書
  • 短文の語句空所補充
  • 会話文の文空所補充
  • 日本文付き短文の語句整序
  • 長文の内容一致選択
  • 長文の語句空所補充
  • 長文の内容一致選択

(※)

 

スピーキング

 
TOEICでスピーキング試験を受験したい場合は、次の3つの試験のうちいずれかを受験しなければなりません。
 
・TOEIC Speaking & Writing Tests (TOEIC S&W)
・TOEIC Speaking Test
・TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests
 
1つの試験で4技能を測ることができず、「TOEIC Listening & Reading Test」はリスニングとリーディングのみの試験であることを覚えておきましょう。
 
一方で、英検は一次試験に合格した受験者が二次試験でスピーキングを受験します。(3級以上)
 
※4級・5級の受験者は、任意でスピーキングを受験できます。
 

  TOEIC 英検
対象
  • TOEIC S&W
  • TOEIC Speaking Test
  • TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests
3級以上の級
4級、5級は任意で受験可
受験方式 試験会場のパソコンで受験 対面の個人面接
内容
  • 音読
  • 写真描写
  • 設問への応答
  • 意見供述 など
  • 音読
  • イラストに関する質問
  • 意見供述
  • 自由会話
  • ナレーション など

 

実施回数

 
実施回数の違いも見ておきましょう。
 
基本的にTOEIC L&Rテストは毎月実施され、英検は年に3回実施されます。
 
TOEICは実施回数が多いですが英検は回数が限られているので、英検の受験を考えている人は事前に計画を立てて申し込みましょう。
 
詳しい試験日程は各ホームページから確認できます。
 

TOEICと英検の試験の難易度

 

 
続いてはTOEICと英検の難易度に着目し、2つの試験のスコア換算を解説します。
 
TOEICと英検のどちらを受験しようか悩んでいる方や、2つの試験のスコア換算を知りたい方はぜひ続けてご覧ください。
 

難易度

 
まず難易度についてですが、2つの試験は目的や内容、レベル、出題形式が異なるため「○○の方が難易度が高い」と断定するのは難しいです。
 
しかし、出題される内容や単語のレベルから判断すると、TOEICに比べて英検1級や準1級のほうが出題される分野の範囲が広く、専門的な単語の知識も必要であることが分かります。
 

TOEICと英検のスコア換算

 
またスコアの換算に関しても、試験形式が異なり完全に比較することはできないため、1つの目安として下記のスコア換算表をご覧ください。
 
外国語学習者の習熟度レベルを示すCEFRをもとに、TOEICと英検のスコアを換算しました。
 
参照:TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表 / 各種目的に応じて求められる英検®の品質についての考え方、ならびにその活用に関するガイドライン
 

参照:TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表 / 各種目的に応じて求められる英検®の品質についての考え方、ならびにその活用に関するガイドライン

CEFR TOEIC L&R 英検
  Listening Reading  
C2
C1 490~ 455~ 1級
B2 400~ 385~ 準1級・1級
B1 275~ 275~ 2級・準1級
A2 110~ 115~ 準2級・2級
A1 60~ 60~ 準2級

 

TOEICと英検どの試験を受験するべきか

 

 
次は、TOEICと英検のどちらの試験を受験するべきかについて解説します。
 
結論から言うと、目的やレベルによって受験すべき試験は異なります。
 
では具体的にTOEICを受験するほうがよい人、英検を受験するほうがよい人の特徴を見ていきましょう。
 

TOEICを受けた方が良い人

 
TOEICを受験するほうが良い人
 
・就職、転職活動中の人
・昇進・昇格を目指している人
・ビジネス英語を学びたい人
TOEICは、主に就職活動をしている学生、転職や昇進・昇格を目指している社会人、ビジネス英語を学びたい人におすすめの試験です。
 
理由は、就職や転職、昇進、昇格時にTOEICのスコアが評価されるケースが多いからです。
 
またグローバルな人材を求める企業が増えてきているため、TOEICで高いスコアを獲得しておくとアピールポイントになるでしょう。
 

英検を受けた方が良い人

 
続いて、英検を受験したほうが良い人の特徴はこちらです。
 
・英語学習初心者
・中学生・高校生
英検は級によってレベルが分けられているので、英語学習初心者でも自分のレベルに合った級を受験できるのが特徴です。
 
また英検を取得していると、大学受験で試験の点数が加算されたり、受験科目が免除されたりする場合があります。
 
英検2級の取得で大学受験の選択肢が大幅に広がるので、英検の対策をしっかりして合格を目指すと良いでしょう。
 

TOEICと英検の試験対策

 

 
最後は、TOEICと英検の試験対策を徹底解説します。
 
事前に十分な対策をして、目標スコアの取得、試験合格を目指しましょう。
 

TOEIC

 
TOEIC L&Rテストはリスニングとリーディングのみなので、英検に比べると試験対策が行いやすいです。
 
ポイントは2つ
 
・時間配分を意識
・TOEIC頻出の単語学習
 
TOEICは試験の問題数が多いのに対して、試験時間が十分ではありません。
 
そのためスピードを意識して解く必要があります。
 
時間配分を間違えると最後まで解ききれなくなるので、公式問題集や参考書を利用して時間配分を意識した勉強を行いましょう。
 
さらにTOEICは、日常生活におけるやり取りやビジネス場面が題材となっています。
 
ビジネスの場面で使用する単語は親しんだ単語ではないため、TOEIC頻出の単語を学習することをおすすめします。
 
TOEICに特化した単語帳を使って、頻出単語の対策をしましょう。
 
TOEICの勉強法を詳しく知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
 
TOEICの勉強法を徹底チェック!スコアアップするために必要な学習方法とは?
リンク
 

英検

 
英検の対策ポイントは3つです。
 
・スピーキング試験の対策
・ライティング試験の対策
・語彙の強化
英検は4技能を測る試験なので、「読む」「聞く」に加えて「話す」「書く」領域の対策も必要です。(3級以上)
 
スピーキングでは身近な話題だけでなく社会性の高い内容が出題され、発音や使用語彙、文法、内容、積極性などで判断されます。
 
日頃からさまざまなトピックに関心を持ち、スピーキングの練習をしておきましょう。
 
ライティングの対策としては、自分の意見を2~3つの理由とともに書く練習をしておくことです。
 
「何から書き始めればよいか分からない」「どのように締めの文章を書けばよいか分からない」とならないように、基本的なライティングルールを知っておくことも重要です。
 
他にも、英検2級以上になると語彙のレベルも高くなるので、語彙の強化を忘れずに行いましょう。
 
英検に合格するための勉強法まとめ!レベル別に効率的な方法を徹底解説!
リンク
 

目的に応じて受験する英語試験を選ぼう

 

 
今回は、TOEICと英検の違いを徹底比較し、スコア換算の目安についても解説しました。
 
こちらの2つの試験は受験目的や試験形式、試験内容が異なるため、目的に応じて受験する試験を選ぶと良いことが分かりました。
 

TOEICを受験が向いている人 英検の受験が向いている
  • 就職、転職活動中の人
  • 昇進・昇格を目指している人
  • ビジネス英語を学びたい人
  • 英語学習初心者
  • 中学生・高校生

 
英語の試験を受験する目的をしっかり考え、自分に合った試験を受験しましょう。
 

まる
ライター

まる

大学生の頃にカナダへ留学し、その後小学校で英語教員として勤務していました。自身のこれまでの学習経験と教員経験を活かし、現在は英語学習に関する記事を執筆しています。英語学習者の悩みを解決できるよう、丁寧で分かりやすい記事の執筆を心掛けています。

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